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1974年版ドラマ『日本沈没』 [日記]

こん〇〇は!いつもご訪問いただきありがとうございます。


昨年末からamazonプライムビデオで視聴を始めた懐かしのTVドラマ『日本沈没』全26話を見終えました。
TBS系列で昨年秋からのクールで『日本沈没~希望のひと~』が放送されていましたがその内容にあまりにも失望したので自分が子供の頃に観て今でも印象に残っているこちらの作品を改めて見直してみようと思い視聴を始めました。
『日本沈没~希望のひと~』はかつてのドラマ版『日本沈没』を制作したTBSが令和の世に改めて制作する作品ということでかつてミニチュア特撮で再現された日本が沈む行くシーンが最新のCGを駆使した映像で再構成されるのだとばかり思っていましたがかなり内容の改変もあり失望しました。

ちょっと過度に自分の中で期待しすぎていたのも原因ですね
日本沈没を早期に予言した田所博士役の小林桂樹さん(1974ドラマ版&1973映画版)と|希望のひと~版の香川照之さんの演技(演出)の差をみれば両作品の内容の違いがはっきりと分かるポイントですね

今回は1974年版ドラマのオープニング(タイトル)のご紹介です。
当時、リアルタイムでご覧になられていた方には懐かしい?
ちょうど当ブログの前記事(陸奥湾サーキット)と時代が連続しています。



冒頭は美しい日本の風景が流れます。

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噴煙は見えるものの穏やかな桜島の光景。
桜島も大爆発で阿蘇山の噴火もあり九州の南半分はドラマの中でも早い時期に沈没してしまいました。

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中禅寺湖と華厳の滝
作品の中では特に描写はなかったような気がしますがオープニングタイトルの冒頭はこうした美しい日本の風景が背景に流れます。


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つづいて姫路城。
姫路は作品の中でも早期にに大地震に見舞われてっこのお城も激しく崩れ落ちます。
お城が壊れるシーンは東宝の他の怪獣映画にも流用されているそうです。


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番組主題歌を歌うのは五木ひろしさん。
作詞作曲も豪華な顔ぶれです。
この歌も私の中ではかなりはっきりと印象に残っていてちゃんとメロディも覚えていました。
幼児といわれる頃の記憶ってどうなっているのかなぁ?
今回は歌詞の意味もしっかり確認できました。
歌番組で過去に五木ひろしさんが歌唱している場面は観たことが無いんですがコンサートとかのセットリストに入ることはあるのかなぁ?
最近久しく耳にしていない”いかにも日本の歌謡曲”といった名曲です。
五木ひろしさんは作品中にもゲスト俳優として出演。


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こちらは関門橋
周辺の工業活動な盛んな当時の様子を反映していてちょっとスモッグがかかったような映像です。

戦後の日本人が作った立派な構造物の象徴として登場。(他に東京タワーのカットもあり)
こちらはドラマの中でも崩落するシーンはなかったような気がします。
日本の穏やかな日常の光景はここまでです。


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一転して海中シーンです。
こちらはドラマの前半で大活躍する深海調査艇”わだつみ”です。
現代のJAMSTECの有人潜水艇”しんかい”よりもデザイン性が高いものとなっています。
10,000mまでの潜航が可能という設定。
当然実物は存在せず模型と船内セットでの撮影。
このわだつみのパイロット・小野寺がドラマの主人公です。
ドラマ版では村野武範さんが演じていますが先行上映された映画版では藤岡弘、さんでした。
村野さんと沈みゆく島の子供たちとの共演シーンは青春ドラマ風というかそこを狙った演出?


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海中での抜群の機動性を誇る”わだつみ”
当時この特撮シーンが子供だった自分にはウルトラシリーズに登場するメカと同様に憧れのメカでした。
細川さんはドラマ途中で降板だったそうです。
仲谷さんは悪役でしたね ”カノッサの屈辱”で知るようになった俳優さんです。


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民間所有の”わだつみ”のチャーターを目的を秘匿して自由に使えない場面が増えてきたのでD計画本部(極秘の日本沈没の対策機関)が購入したのがこのフランス製の深海調査艇”ケルマディク”号です。
以後、小野寺はわだつみには乗らずこのケルマディク号がメインに・・
最後は爆弾を満載して大勢の避難民を乗せた船舶が東京湾を脱出する際の障害になってしまった海底隆起した個所で自爆(小野寺は直前に脱出)
岡本信人さんは小野寺の妹の婿という役柄でケンちゃんシリーズで子供の間でも人気でした。
TBSと東宝の共同制作なので俳優陣が豪華です。


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ドラマ中盤では京都が巨大地震で壊滅しますがこの清水寺の舞台も骨組みがゆらゆらと・・
かなり揺れてもなかなか崩れないのは古代日本の木造建築の賜物か?(でも最後は倒壊)
この中でお坊さんが最後の瞬間まで一心不乱にお経を唱えていました。


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CGなど無い時代の作品なのでミニチュアを使った特撮がふんだんに使われています。
ちょっと過激(大袈裟)な演出ですが実際にこの規模を上回る大津波を経験した我々が改めてこうしたシーンを見るとCGよりもリアルに映るのは不思議です。
ドラマの中で関西夫婦漫才のレジェンドのお二人は小野寺が暮らす青山のマンションの管理人夫婦役です。

他の放送回ではウクレレ漫談の牧伸二さんや落語家の林家木久蔵師匠も登場しています。

シリアスな番組内容に対して人気者を使ったほっこり要素といったところでしょうか?


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金閣寺も京都大地震で池の中に埋没してしまいます。
池の水が泡立って金閣寺が吸い込まれていくシーンはちょっと怖いですね
崩壊というより呑み込まれていく感じ

今でいう液状化現象なのか?

特撮技術はウルトラセブンでもお馴染みの高野宏一さん。

このころは円谷プロを離れていて特撮ものの”レッドバロン”などの監督(演出)もされていたようです。


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ラストシーンはD1計画が所有する飛行艇「おおくに」の飛行シーン。
機体後部に”わだつみ”も積み込むことができますがちょっとスケール感が違って実際には無理設定だと思います。
活躍シーンは数話ほどしかありませんでしたがまるで帰ってきたウルトラマンのTACのメカのようなカラーリングに子供ながらに痺れた記憶があります。

ドラマの中で登場する自衛隊のヘリなどもミニチュア模型で撮影されていて今からすると本当にチープな印象ですがこうした特撮で育った世代だからなのか今見ても割りとすんなり受け入れられます。

けっこう手に汗握るシーンも満載で視聴している間は毎日楽しみにしていました(1日1話ずつ視聴するようにしていました)


日本沈没はこの1974年のドラマ版の前年1973年に映画化されたのを初めに2006年には草彅剛さんと柴咲コウさんの映画が公開されました。

その後2021年にドラマとして「日本沈没~希望のひと~」が放送されましたが過去の全作品中に一番お勧めしたいのはやはりこの1974年のドラマです。


お勧めする理由は色々ありますがやはり日本が沈没するのに単発映画の枠内や1クール(全12話)のドラマでは内容的に不十分といった点ですね
ドラマの内容以外にも当時の風俗(Hな方でなく)もよくわかります。

小道具なんかも”これ家にあった”なんていう懐かしさも・・

昨今の日本ではこのドラマの放送後に起きた数々の大震災、火山噴火、大津波に足してのはりょが必要となりこれほどの大パニック作品はもう作ることができないかもしれません。

そうした観点からも自分としては貴重な作品として残したいし記憶にも残したいと思います。

なお今回ご紹介したオープニング映像の直前にはちょっとオドロオドロシイ音楽とともに日本列島が浮かび上がった映像の後にこのようなテロップが流れてオープニング映像が始まります。
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一人の作家とは原作の小松左京氏のことですが過去の日本人が経験したことのないようなパニック作品なのでよく使われる「この作品はフィクションであり実際の・・」といった文言のテロップではなくこのように”空想科学”という文字で更に強くフィクション性を強調したのかもしれません。(クレームは小松氏に・・って感じにもとれますね)

空想科学ってウルトラマンにも使われていなかったっけ?

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