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令和2年度 海上自衛隊 陸奥湾 機雷戦訓練 [艦船]

今月(7月)の18日~30日までの予定で毎年恒例の海上自衛隊の掃海訓練が陸奥湾で行われています。

例年、この時期に掃海隊の艦船が陸奥湾に集結して”機雷戦訓練”と他国の部隊との共同訓練”掃海特別訓練”が合わせて行われています(今年度は米海軍のみ参加)。
この訓練期間に全国から掃海艦艇が陸奥湾に集結します。

昨年の7月18日に大湊に”かが”が来ていたので写真を撮りに大湊基地の側でカメラを向けると掃海母艦の「うらが」(MST-463)と「ぶんご」(MST-464)がちょうど訓練海域にむけて出港する様子が撮れました。(「かが」はかなり離れて撮影)
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(2019年7月18日撮影 掃海母艦「ぶんご」とタグボート)

掃海母艦が大湊に入港するという機会もなかなかないので今年も訓練期間中に大湊基地へ来てみましたが・・

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この日、大湊基地の第1突堤に係留されていたのは掃海艇「すがしま」ただ1隻だけでした。
すがしま型掃海艇の1番艦「すがしま」(MSC-681)
就役:1999年3月(日本鋼管鶴見)
基準排水量:510t

所属:舞鶴地方隊第44掃海隊


普段のこの時間帯なら第1突堤には護衛艦「しらぬい」、「まきなみ」、「すずなみ」などが係留されていることが多いのですがこの日は「すがしま」ただ1隻のみ。
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普段ならこんな感じで大湊基地の主要護衛艦の雄姿がまじかに撮影できるスポット

MarineTrafficという船舶の位置情報アプリで確認すると他の訓練参加艦艇は陸奥湾中央に居ました。
訓練海域は陸からは確認できない距離なので今回はほかの訓練参加艦艇の撮影は諦めます。
家からクルマで40分ほどの距離なのでまた機会があれば来ます。
大湊基地で掃海艦艇の姿を見られる機会というのは意外と少ないのです。


せっかくなので基地に隣接する「北洋館」という資料館を見学。
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旧海軍時代の大湊要港部の水交支社(海軍士官の社交場)として大正5年に建設されたもので近くの釜臥山から切り出された石が使われた洋風建築です。
日本建築学会から大正・昭和期の名建築としても選定されています。
現在は海上自衛隊が管理する資料館となっていて誰でも無料で見学できます。
現在はコロナの影響で中止されていますが週末に行われる艦船見学会の集合場所でもあります。
私もここはもう何度も見学していますがこの日は平日の朝ということもあり見学者は私一人切りの貸し切り状態でした。
マスク必須で入館時に隊員の方に検温してもらい中に入ります。
今回は主に壁に掲げてある解説パネルを中心にじっくり読み進めることができました。
普段だとどうしても展示している実物資料や模型などに目が行きがちです。
今回は戦前の北方領土防衛のために民間有志で結成された自警団の解説パネルを興味深く読みました。
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何度も訪れている場所ですが駐車場の一角に生垣で囲われている石碑がありました。
「海御霊やすらかに」と刻まれているので殉職者の方への慰霊碑だとわかりました。
とてもきれいに清掃されています。
数日前に河野防衛大臣と海上自衛隊幕僚長の視察があったようです。
背景に見える山の頂は釜臥山(北洋館建設にあたって石材を切り出した山)で山頂には空自のガメラレーダーがあります。

山腹に見える緑色はスキー場のゲレンデ。
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慰霊碑に黙祷したのちちょっと見晴らしのいい場所へクルマで移動します。

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基地から道路を挟んで山側の丘陵地帯には旧海軍時代の施設が点在しており最近は公園として整備されています。
こちらは海軍の遺構ではなく新たに建設された海望館という展望施設。
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展望台からの眺め。
大湊基地を眼下に見下ろせるロケーションというかこの光景を見せるために建設したようなもの?

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係留されている艦艇の配置まで丸わかりというのは国防上大丈夫なのかなぁ?と多少不安もよぎります。
あぁやっぱり第1突堤には「すがしま」の姿のみで入港してくる艦艇の姿も見られません。
突堤の先(沖)に見えるのは芦崎という砂洲(半島)で陸奥湾と仕切られています。
古くから大湊は天然の良港といわれる所以はこの砂洲が自然堤防のような働きをしているからだと思います。
この砂洲の内水面を芦崎湾といいほぼ全域が基地の敷地となります。

地図を拡大スクロールすると大湊基地の立地がよくわかります。

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昨年この場所で撮影した「かが」。
手前に横たわるのが砂洲(芦崎)で奥に見える陸地は20kmほど離れた下北半島中央部の山並み(私の住んでいる町方面)


次回はこの海望館がある一体を含めた水源地公園の様子をご紹介予定です。
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