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懐中電灯ににスミを入れるというお話 [青森の話題]

こん〇〇は!いつもご訪問いただきありがとうございます。

先日、地元のラジオ番組を聴いていたら津軽民謡歌手の”かすみ”さんがMCを務めていました。
他県出身者の”かすみ”さんが津軽民謡のお師匠さんに入門した当初の思い出ばなしの中でお師匠さんが話す津軽弁が理解できなかったという話題になっていました。
番組内でその時の心情を自作で詩にして民謡にしてみたという曲が流れました。(同じ曲がYoutubeにもありました)

動画内では歌詞がテロップで流れています。
津軽弁の翻訳もついているのですがこれでも内容を理解できるのは難しいかも?
歌詞は”かすみ”さんがお師匠さんから津軽弁でいろいろ言いつけられるのですが津軽弁がわからずへんてこな対応でお師匠さんに怒られるという内容。

※ここからは上のYoutube動画を見ていただいた前提で進めます。

お師匠さんが「”でんち”を持ってこい」と言うので単三乾電池を持って行ったら「これじゃない!これは”スミ”だ!」と怒られたそうです。
・・・? ?
”スミ”って?
じゃぁ”でんち”ってなんなの?


俗にいう青森弁というのは存在せず県内で使用される方言を大きく分けると津軽弁と南部弁の2つ言語圏に分かれます(下北弁を含め3圏というかんがえもあります)
藩政時代の領地がそのまま方言の違いになっていて現在までも影響しています。
この2つの方言は単語自体が結構お互いに異なっていて同じ県内でもうまく相手に伝わらないということもあります。

私は青森に越して来て20年以上経過しましたが私の住む下北地域は下北弁という分類もあるけど南部藩領だったので基本南部弁なんです。
20年もいると津軽弁の単語を南部弁や共通語に脳内変換できるのですが時々未知の津軽弁に遭遇することが未だにあります。

最近衝撃を受けたのがこの”かすみ”さんの唄の中に出てくるこの2つの津軽弁


津軽弁の「でんち」とは”懐中電灯”のことで「スミ」とは木炭ではなく”乾電池”を指すのだそうでこれはビックリしました。

番組内では共感の声もあったのでどうやら今でも通じる津軽弁のようです。
電池を使うものって色々あるけどなんで懐中電灯だけ”でんち”なのか?
そして乾電池が”スミ”というのは懐中電灯に対してだとすると昔の行灯とかが由来?
でも行灯って油(菜種油)とかを使うよね?

IMG_2956.jpg
これは”でんち”

IMG_2958.jpg
そしてこれは”スミ”


ちなみに津軽弁地域は県庁所在地の青森市や藩都・弘前市など青森をざっくり縦に2つに割った西側(左側)地域です。

私の住む南部弁地域では聴いたことも使ったこともないのでこれは全く外国語みたいな感覚です。

Youtube動画の中で次に「そこに”ねまれ”」とお師匠さんにいわれたので”かすみ”さんがその場に横になったらやはりお師匠さんに怒られたという歌詞が出てきます。
「ねまれ」は”寝ろではなく”座れ”という意味で自動詞は”ねまる(座る)”です。
これは南部弁でも使います。
若いころまだ川崎に住んでいたころ旅の途中で立ち寄った私にお祖母ちゃんが「疲れただろうそこに”ねまりなさい”」というので床の上にごろっと横になったら不思議そうな顔でお祖母ちゃんが私を見てからニコって笑いかけてくれました。
この「ねまれ」はよく日常の中でかけられる言葉なのですが未だにとっさに座れません。
(寝ろってか?いや座れだったなぁ‥となっちゃうんです)

民謡の歌詞の最後の「くるま”ひっぱれ”」”車を運転しろ”という意味なのだそうですがこれは南部弁地域では通じないですね
私ならまず牽引ロープを探しちゃいますよ

同じ青森でも津軽弁と南部弁とはこんなにも違うということを改めて思い知らされました。

地方に行くとよくご当地タ
レントさんがTVやラジオで大活躍していますが青森県ではそれぞれ津軽弁タレント、南部弁タレントと住み分けがあります。
王林ちゃんはバリバリの津軽弁で松山ケンイチ(むつ市出身)は南部弁なのですが最近はローソンのCMで共演されていますが全国的には青森出身タレントというくくりですが実は対極にある二人というのが県民にとってはツボなんです。

今の若い世代は来県者が他県から来た人とわかると努めて共通語(こちらでは標準語っていう人多い)で話しかけるのでここまでギャップを感じることはないかもしれませんがお年寄りは容赦なくネイティブな津軽弁を使ってくるのでその場合、2割くらい理解できれば及第点ですよ
まぁ聞き返すと少しゆっくり話してくれるか共通語に近い話し方をしてくれるのですがそれでも半分わかればもうOKとしましょう


同じ日本人なので何とかなります。


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タグ:津軽弁
nice!(55)  コメント(34) 
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コメント 34

八犬伝

これは難しいですね
まるで外国語ですね。
by 八犬伝 (2023-07-09 12:48) 

tarou

これは、住んで見ないと分かりませんね。
電池は懐中電灯、すみは電池ですか、
覚えるまで時間が掛かりそうです。

by tarou (2023-07-09 16:02) 

mayu

当地では、懐中電灯も乾電池も「電池」です。
区別は、状況で付けます(^^)
by mayu (2023-07-09 16:20) 

よしあき・ギャラリー

私が子供のころ、ねまれ、は金沢でも使っていました。
意味は座れ、です。
by よしあき・ギャラリー (2023-07-09 17:21) 

KINYAN

津軽弁は難解ですね^^;
くるま ひっぱら
ちなみに小田原弁もあります
とんでけ 走って行けと言う意味です
by KINYAN (2023-07-09 18:36) 

ヨッシーパパ

方言は、語源などを調べると、更に面白いですね。
by ヨッシーパパ (2023-07-09 18:39) 

kame

自分は新潟や福島あたりから方言が分かりにくくなります。
秋田や山形、岩手やそれ以上北に行くと通訳が必要です。(笑)
実際、秋田の大曲とかに数カ月滞在した事がありますが、初めのうちは通訳が2人必要でした。(爆
仙台は1年かけてゆっくり覚えましたが、それでもまだ知らない方言があったりします。

by kame (2023-07-09 22:22) 

青い森のヨッチン

八犬伝さん
昔、トヨタのパッソのCMで津軽弁をフランス語風にしたものがありました。
全然違和感なしです。
by 青い森のヨッチン (2023-07-09 22:29) 

青い森のヨッチン

tarouさん
そそういえば懐中電灯でなく懐中電池って年寄りがこちらでも行っていたような
by 青い森のヨッチン (2023-07-09 22:30) 

青い森のヨッチン

mayuさん
乾電池は電池なのでまだいい方ですね
そういえば年配の人は懐中電灯って懐中電池って言っていたような気がします。
by 青い森のヨッチン (2023-07-09 22:33) 

青い森のヨッチン

よしあきさん
金沢でも”ねまれ”が通じるのですね
千石船文化圏の共通語?
by 青い森のヨッチン (2023-07-09 22:35) 

青い森のヨッチン

KINYANさん
自分は川崎の臨海部生まれで横浜弁の「〇〇じゃん」は今でもよく口にします。(やるじゃん、かっこいいじゃん)
最近で共通語になっちゃった感がありますね
by 青い森のヨッチン (2023-07-09 22:37) 

青い森のヨッチン

ヨッシーパパさん
津軽と南部弁でほぼ共通で通じる方言で「ほんずなし」というのがあって”ばか”という意味ですが「本付けなし」の語源は”本”とは帳簿のことで帳簿も付けられない(書けない)頭が悪い人という意味です・
by 青い森のヨッチン (2023-07-09 22:40) 

青い森のヨッチン

kameさん
秋田や岩手は優しい言葉の響きをもう方言ですがその対極にあるのが津軽弁だと思います。
by 青い森のヨッチン (2023-07-09 22:42) 

yokomi

「ねまれ」と言われたら気仙沼でも座ります(^_^;)
「でんち」とは乾電池ではなく、電気を使った照明を我が家でも「でんき」と言っていますが、津軽弁は「き」が「ち」に訛ったものかと。でも乾電池の「すみ」は難解(>_<) 「でんち」を光らせるタネだから、形状も似てることから「すみ(炭)」と言ったのでしょうか。
津軽弁の発音はフランス語風です....とは、たまに聞きます(^_^;)
by yokomi (2023-07-09 22:51) 

いっぷく

私の妻はむつ市だから津軽弁ではないわけだ。
標準語と土地の言葉を併用するのは大変ですね。
by いっぷく (2023-07-10 02:49) 

ぼんさん

津軽弁、特に金木の方は難解と伺った事があります。
by ぼんさん (2023-07-10 05:49) 

tarou

お早うございます、崎津資料館(みなと屋)に
コメントを有難うございました。
潜伏キリシタンを町ぐるみで守り通した歴史を、
自分の目で見ることが、出来ました。
by tarou (2023-07-10 07:17) 

kazukun2626

昔、現役の頃青森から出稼ぎのおじちゃんと
仕事した事ありますが青森弁はまったく判りません
でした(´;ω;`)

by kazukun2626 (2023-07-10 07:28) 

kousaku

地方によっての言葉は意味が分からないことがままありますね、難しいですよね、
by kousaku (2023-07-10 09:05) 

たくや

英語より難しいです(笑)
by たくや (2023-07-10 09:22) 

よいこ

むかし青森の駅で電車待ちしていたら、地元の方が隣で話しているのが聞こえてきて、話す言葉は何一つわからなかったけど、ああ、旅してるなーとすごく楽しかったのを思い出しました
by よいこ (2023-07-10 09:22) 

青い森のヨッチン

yokomiさん
気仙沼でも”ねまれ”は通じるのですね
無き父親の出身地宮城県の大和町でも通じるのかなぁ
父の葬儀の時に大和町の親戚と青森の親戚(南部弁)の間でほとんど会話がなかったのですがお互いに何を話しているのかわからなかったようです。

by 青い森のヨッチン (2023-07-10 09:39) 

青い森のヨッチン

いっぷくさん
そういえば奥様の出身地の話はお聞きしていましたね
むつ市は下北弁でほぼ南部弁に近いですが語尾が少し変化しているようです。
by 青い森のヨッチン (2023-07-10 09:43) 

青い森のヨッチン

ぼんさん様
ケンミンショーでやっていましたね
「どさ?」「ゆさ」で会話が成立しています。
(どこに行くの?温泉にいくよ)
by 青い森のヨッチン (2023-07-10 09:45) 

青い森のヨッチン

tarouさん
作家の小山薫堂さんの出身地が天草周辺らしくご自身のラジオ番組の中でいろいろ故郷の話をされていました。
by 青い森のヨッチン (2023-07-10 09:50) 

青い森のヨッチン

kazukun2626さん
出稼ぎは津軽地域で盛んだったので恐らくお聞きになったという青森弁は津軽弁ですね
南部弁は東京の人でも半分くらいは聞き取れるはずですから
津軽弁は20%わかれば凄いですよ
by 青い森のヨッチン (2023-07-10 09:52) 

青い森のヨッチン

kousakuさん
単語の意味が分からず方言が理解できないというケースは多いですが津軽弁の難解なところはそもそもヒヤリングができていないという点が大きいです(聞き取れないんですよね~)地元でも4,50代に人は上の世代の話が聞き取れない人が多いですよ
by 青い森のヨッチン (2023-07-10 09:54) 

青い森のヨッチン

たくやさん
津軽弁の理解は耳が慣れるかどうかが肝ですね
ただ聞き取れて意味が分かっても喋ることができないというのは英語と似ているかも
by 青い森のヨッチン (2023-07-10 09:55) 

青い森のヨッチン

よいこさん
nice!&コメントありがとうございます。
旅先でその地の方言に触れると確かにそんな気になりますね

by 青い森のヨッチン (2023-07-10 09:58) 

テリー

これは、難しいですね。きっと、理解できませんね。
by テリー (2023-07-10 13:23) 

よしあき・ギャラリー

成程、ありえますね!
by よしあき・ギャラリー (2023-07-10 15:24) 

青い森のヨッチン

テリーさん
私も流石にこれはビックリです。
しばらく津軽出身の人と会ったら聞いてみようかと思っています。
by 青い森のヨッチン (2023-07-10 17:54) 

青い森のヨッチン

よしあきさん
吉幾三さんとかはバリバリの津軽弁(金木出身)ですが東京で仕事をされているので訛りが少しマイルドになっているみたいです。
王林ちゃんは若い人の津軽弁ですね

by 青い森のヨッチン (2023-07-10 17:56) 

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