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来春に進水予定のホタテ養殖漁船の船体とキャビン(操舵室)が北海道からトレーラーとトラックに積まれて陸送されてきました。


動力(エンジン)や操舵器類などは未装着でいわゆる外身だけメーカーで製造されて運ばれてきます。
津軽海峡をフェリーに乗ってやってきました。

こうして船体がトレーラーの荷台に載っているとなんか不思議な光景ですね


私の親戚がこの町で漁船関係のエンジンや機械類の艤装を行う工場を経営していて船主である漁師さんから新造船を受注すると船体はメーカーの工場でオーダーメードされたものが運ばれてきます。
造船所ではないので船体を製造することはないのですがこうして船体メーカー(ヤマハ)から運ばれてきた船体にエンジンを載せ、舵などの操舵システムを組み込み、海の上で動かせるようにします。
漁船なので各種漁具、最近ではユニッククレーンを取り付けたりレーダー、魚探、無線機なども取り付けます。
この一連の工程を艤装(ぎそう)といいます。


このようにトレーラーの車体から大幅に飛び出すサイズです。
ここまでの道中ですれ違ったクルマは驚いたでしょうねぇ
メーカー工場から出荷の段階で船体には船名がすでに記されています。
(当ブログでは進水式まで船名は伏せさせていただきます)



これから陸送されてきた船体とキャビンを奥に見える艤装作業をする作業小屋に搬入します。
大勢の人の力を合わせた作業となるので漁師仲間が早朝から集合しています。



大型クレーン車をチャーターしてトレーラーから船体を吊り上げます。


船体の重心を見極めながら吊り上げするためのバンドを船体の適切な慎重に架けていきます。


慎重に吊り上げ作業が進行中。
地上では船体に架けたロープを引っ張ったりしながら船体の向きを微調整しています。
吊り上げられた船体にも数名が乗っていて立ち位置による微妙な重心バランスをとります。
船主側に集まって荷重をかけてバランスをとっています。


作業小屋の入り口あたりまで移動できました。
小屋の柱と若干干渉しているので船体に乗った人がうまくかわしています。



船体を小屋に直接入れるわけではなく作業小屋の外に設置した橇(そり)の上に船体を固定します。

橇に船体を固定するときは微妙な位置を人力を使い船体を押して位置合わせです。
このように大勢の漁師仲間の協力で滞りなく作業が進んでいきます。


キャビンを吊り上げ船体と接続すればクレーン作業は完了です。
大人数の力を必要とする作業はここまで、みなさんご苦労様でした。
船主様から朝食代わりのおにぎりをいただきみんなで真新しい船体を見ながら談笑して解散となりました。


エンジンや操舵関係の油圧機器を船体内に組み込んだのち
橇をウインチで引っ張って作業小屋に入れます。


無事に橇に載った船体を作業小屋に引き入れることができました。
この状態で来春までに電気工事屋さん、船大工さんなども加わり最新鋭のホタテ養殖漁船に仕立てていきます。

今回は進水式までかなり期間がありますので作業途中の艤装の進捗状況も記事にできそうです。
※記事タイトルにある”入渠(にゅうきょ)は本来ドッグに船を作業のために入れることを指すのですが今回はドッグに入ることはありませんでしたが適当な表現が見つからず使っています。