こん〇〇は!いつもご訪問いただきありがとうございます。
秋のホタテ養殖作業の仕事でしばらくブログ更新を停止しておりました。
ちょっと予定よりも長い期間になってしまい予告もしなかったこともありご心配をおかけしたかもしれません#59124;
夜の9時就寝、朝4時半起床という生活スタイルに一時的になっていたのですが作業期間が終了しても当面この早寝早起き習慣が抜けそうにありません。
青森県民の県民性として早寝早起きというものがあるので周囲にこのことについて不満を漏らすと笑われちゃいそうです。

ブログ記事の方は今回も前回に引き続き「地元の縄文再発見フェアinしもきた」の様子を・・・(前回記事から間が開いてしまいました#59143;)

会場はむつ市のむつ来(か)さまい館です。

前回は下北半島の付け根付近(本州側の入り口)の横浜町と六ケ所村の遺跡の遺物をご紹介しました。
今回はむつ市を中心とした下北半島の遺跡の遺物のご紹介です。

下北半島の中心・むつ市の遺跡からの遺物は別室で展示されていました。


こちらはむつ市の酪農(3)遺跡の紹介コーナーです。
※酪農とは地名です。
この遺跡は横浜町の林の脇遺跡と同じく下北半島縦貫道路の建設にあたり発掘調査が進められた遺跡です。
こちらは私も現地説明会に参加した遺跡になります。
 #59128;酪農(3)遺跡現地見学会の記事(こちら
ここの遺跡の目玉は下北半島で初めて”環状列石”が見つかったことです。
また土器に入れられた人骨も見つかっています(再葬の痕跡)。
残念ながら道路建設のためにこの遺跡は埋め戻し(掘り下げ)されてしまったそうです。


大湊・近川遺跡の縄文時代後期の土器です。
香炉型土器?
ご覧のように煮炊きする土器ではないと思われます。
祭祀に使われたものなのか?
中国王朝の宮廷にもこんな感じの置物がありますがそちらは香炉台として使われていました。
自分としては鳥籠?に使ったりしたのかも?と思っています。

きれいな外見、きれいな声でなく鳥は畏敬のの対象で身近に置いて鑑賞したり鳴き声で占いにしたりとか?
使い方をあれこれ想像するのもまた古代の土器の楽しみです。
なんていったってこれが正解”がないのですから・・

会場で私が一番気になった遺物がこちらです。


熊ヶ平(1)遺跡から出土した青色片岩製石斧(せきふ)縄文時代前期のものらしいです。
ご覧のように真ん中に人工的に細工された溝が彫られています。

よ~く見るとV字型の溝になっています。
会場での説明では組み合わせて石斧としたのではないかということでした。
ちょっと気になるV字の溝です。
何か他の道具の製作のための治具(標準的な形状に整えるためのガイド)だったりしないかなぁ?と会場のスタッフさんと雑談してきました。
結構キレイに溝が整えられすぎている気がしてなりません。

現代のグラインダーやサンダーで掘ったような印象のV字型溝でした。


こちらも香炉型土器といわれているものです。

大湊近川遺跡から出土(縄文後期)

お城の屋根のしゃちほこ風の飾りが印象的です。
これって分割構成されているのかなぁ?
一体成型(焼き上げ)だとするとものすごい技術ですよね


縄文土器と並べられているとドキッとしますが近世~近代の酢徳利の出土品も展示されていました。
尾道酢と書かれていいます。


現在もある会社のHPにも同じような徳利が見られます。
会津藩が下北の田名部(むつ市)に斗南藩を立ち上げたころにも持ちこまれたものなのか?
千石船が運んできたものなのか?

縄文とはまた違ったロマンを感じます。


こちらは東通(ひがしどおり)村の瀧之不動明遺跡から出土の壺型土器
壺の底面がよく見えるようにか天地逆さに展示されているのはこのきれいな文様を見せるため。
見えない部分にまでこだわった縄文人の美意識、煮炊きする土器では炭で真っ黒になるここ(底)に手を加えることをしないので壺という新スタイルの土器だからこその装飾なんだと思います。



縄文カードにもなっていますよ


こちらも江戸~明治期の茶碗の出土品です。
遺物が出土した前坂下(13)遺跡は東通原発の敷地内にある遺跡でこの茶椀を使っていた人は将来ここに原発ができるなんて思ってもいなかったでしょうねぇ


電動ターンテーブルに乗せられて展示されていたのは風間浦(かざまうら)村の古野(2)遺跡から出土した土偶でした。
ちょっと写真ではわかりにくいのですが眼と鼻の穴、口に穴があけられています
縄文中期の土偶は下北地域では貴重なんだと縄文カードにかかれていました。

ターンテーブルの乗せられくるくる回っていたので動画撮影しちゃいましたが動画撮影機禁止だと分かったので公開は控えます。
上の写真よりも顔の表情がはっきりと写っていました。



こうした各地の遺跡の遺物を見ているとミニチュア土器(土偶)を結構見かけます。
用途については様々な意見がありますが見ているだけでけっこう”ほんわか”しちゃいます。


会場ではこの5枚の縄文カードをゲットしました。
展示されている実際の土器の中にカードが隠されていて見つければ1枚だけ引くことができました。
縄文カードは県内各地の施設でそのご当地縄文カードが配布されているようで全部で100枚あるそうですがフルコンプはかなりハードルが高そうです。
私の住む町では2つの施設で2枚の縄文カードを配布中です。


今回の展示会のレジュメ資料(会場で配布された紙の資料)が青森県埋蔵文化財調査センターの特設サイトからPDFダウンロードができます。
私も参考にしながらこの記事を書いています。
紹介しきれなかった他の遺跡についても書かれていますのでご興味のある方はダウンロードしてご活用ください。(ダウンロードは#59098;こちらのページからページ冒頭の”レジュメはこちらから”どうぞ)

#59124;この会場でスタッフの方(県の埋蔵文化財センターの方かむつ市教育委員会の方なのかは聞きそびれてしまいました)が私のブログネームをご存じでお声かけいただきました。(以前見学した遺跡について質問したので気づかれたようです)
過去の遺跡の見学会のブログ記事をご覧になっていただいていいたようでほかのスタッフの方にもお声がけしていただき全く恐縮の限りです(汗)
私の稚拙な内容の記事が専門家の皆さんにも読んでいただけていたとは・・・
知らない処で大恥をかいていたのではないかと思うと恥ずかしです。
もうちょっと勉強してしっかりした内容の記事を書くことを心掛けなければ・・




顔の考古学: 異形の精神史 (514) (歴史文化ライブラリー)



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▲早速、図書館に貸し出し予約した本、第8回古代歴史文化賞受賞作品です。