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灯篭流し [青森の話題]

お盆休みの週の最終日の今日の日曜日は荒天で2日順延となっていた灯篭流しが行われました。
お盆の行事もこの灯篭流しで終了です。
今年はご先祖様は2日ほど現世に延泊してお山にお帰りになりました。
こちらで”お山”というと恐山のことを指します。
お盆の灯篭はこちらでは川に流すのではなく海に流して北の対岸にある恐山方面に流れていくようにします。


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お寺の境内から御詠歌の調べともに各人胸に蝋燭の灯りをつけた灯篭を抱いて漁港まで行進。
おばあさんたちが歌う御詠歌がお盆の最後の寂しさを一層惹きたてます。
灯篭は漁船に積まれて沖を目指します。
お盆に戻ってくるご先祖の霊を灯篭に乗せてあの世へと再び送り返す行事は”精霊流し”と呼ぶ地域もあります。
中学生時代、さだまさしファンの友人と”灯篭流し”か”精霊流し”かで口論になりましたが地域性の問題でした。


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お寺の和尚さんも乗船して灯篭を積んだ漁船は沖に向かいます。
今夜は風も波もなく穏やでまさに灯篭流し日和でした。
船の姿が見えなくなるまで岸壁では御詠歌が響いていました。


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沖に少し出たところで漁船から蝋燭に灯がつけられた灯篭が海面に降ろされ列をなして流れていきます。
まだ西の方にうっすらと夕陽が残っている海の闇に少しづつ増えていく灯篭の灯りが何とも幻想的です。
町の人も皆海岸に座って故人を偲びこの光景を眺めていました。
海に流した灯篭の向かう先はこの陸奥湾の対岸・大湊方面。
大湊の町の背後にそびえる釜臥山の北面には有名な霊場・恐山があります。

今夜はみんな”お山”へ無事帰れたかなぁ~

タグ:灯篭流し
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コメント 8

ぽちの輔

恐山はずっと昔からそういう山だったのですね^^
by ぽちの輔 (2019-08-19 06:09) 

青い森のヨッチン

ぽちの輔さん
恐山は青森県内以外でも秋田や岩手方面からも観光でなく供養のために多くの人がやってきています。
私の住む地域では死ぬ(亡くなる)ことを「お山に行く」といいます。心霊ブームの時はちょっとした観光スポットになりましたがまだまだ信仰の山だと思います。
by 青い森のヨッチン (2019-08-19 08:11) 

ma2ma2

恐山のイタコは有名ですね!
この世とあの世の出入り口ですね。
by ma2ma2 (2019-08-19 15:36) 

JM7XZC

恐山も行ってみたいです。
下北半島は,まだ一度も足を踏み入れたことがないです。
by JM7XZC (2019-08-19 18:25) 

tsune

灯篭流しといえば川のイメージを持っていました。
海面に降ろされ列をなして流れていく遠景の写真、
幻想的でとても綺麗ですね〜。
みなさん、お山に帰って行かれたことでしょう(*^^*)

by tsune (2019-08-19 21:02) 

青い森のヨッチン

ma2ma2さん
イタコも高齢化で最近ではめっきり人数が減ってしまいました。間違いなくあと数年で絶滅危惧種確定です。
県外の方も多くイタコの口寄せに並んでいますが県人でも聴き取れないような古い方言や言い回しが多く津軽弁や南部弁の通訳が必要な気もします。
もし恐山に来られて通訳が必要な際はお声がけください。
by 青い森のヨッチン (2019-08-19 21:47) 

青い森のヨッチン

JM7XZCさん
皆さんのイメージではおどろおどろしい雰囲気の地獄のイメージが強いと思いますが恐山の凄いところは穏やかな晴天の日に行くと目の前の宇曽利湖のエメラルドグリーンと外輪山の山並みがまるで極楽に来たような雰囲気になるところです。荒天と晴天の日の2回来ていただけるといいのですが・・
by 青い森のヨッチン (2019-08-19 21:52) 

青い森のヨッチン

tsuneさん
灯篭流し(精霊流し)ってやっぱり川のイメージがありますよね~まだ神奈川に住んでいた小学生のころお盆の帰省でここの灯篭流しを見た記憶がありますが今よりももっと灯篭の数が多くて壮観でした。現世が過疎化でご先祖様も過疎化?
by 青い森のヨッチン (2019-08-19 21:56) 

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